やまだのーと。

山田の感じたこと、知ったこと、気付いたことのメモ書き。

移住促進なんてやめてしまおう。

地方の人口減少が課題となる中、地域活性化で解決策の1つとして取り上げられるのが「移住政策」だ。

自分たちの住む地域の外から移り住んでもらうことで、人口を増やそうという考え方です。

特に田舎で多いのが「自然の中で暮らそう」というキャッチフレーズだ。1万回くらい聞きました。

待っているのは人の奪い合い

単純な話、日本全体で人口が減少しているなかで、地方同士で人の奪い合いをしたところで、成果以上に疲弊する可能性の方が高いです。だってそうでしょう。日本全体で国として止めることができていない人口減少を、いち地方の力で解決するのは決して容易いことではありません。

そこに予算をつぎ込んで社会増が実現したとしても、実は反対側で社会減が進んでいることもしばしば。

人を呼び込む政策ばかり推進して、人の定着には目を向けない。そういった傾向が強い地域も少なくないように思います。

地域全体でみると結果として人もお金も減っているんですよね。

その地域の魅力ってなんだ

熊本にきてから、よくまちづくり関係のワークショップに参加するのですが、

「このまちの魅力を考えよう」というお題がよくあります。

そして、出て来る答えはほとんどのワークショップで一緒です。

  • 水がきれい
  • 自然が近い
  • 人が良い
  • 食べ物が美味しい
  • 熊本城
  • 阿蘇や天草(山も海もある)
  • 商店街が賑やか
  • 都会過ぎず田舎過ぎず

こんな感じでしょうか。

お前ら他になんかないのかよ。

しかも、これ私の出身地である長崎でも似たような答えが出るんですよ。

熊本城はグラバー園とか原爆資料館に置き換わったりしますし、

天草が島原に変わったりしますが、まあ大体一緒です。

きっと、他の地方都市も同じようなことを言っている気がします。

それも曖昧すぎて、イメージできない。

私が縁も所縁もない他県からそれを理由に呼ばれたとしてもまったくいこうと思いません。

例えば、

群馬県は水が綺麗で自然豊かで食べ物が美味しくて歴史と文化もあって人も親切で、それでいて不便しない程度に発展した街もあるよ!ぜひ移住してね!」

と言われたとしましょう。

群馬県にしたのには特に理由はありません。グンマーとか言ってません。……言ってません)

絶対にいきません。

同じことをしてるんですよ、どこの地方都市も。

他に魅力ないんですか。そんな他の都市にも当てはまっちゃうような曖昧で抽象的な理由で、人を呼び込もうたってそうやすやすとはいきません。

人がどんな理由で住む場所を選ぶのか。

それをしっかり意識した上で考えなければなりません。

正しい移住政策とは

人がなぜその土地に住むのか、やはり多いのは生まれ育った土地だからでしょう。

それ以外を見ると、職や生き方に関してこだわりのある人だと思います。

熊本県でみると、学生から「熊本で働きたいけど、やりたい仕事が熊本にない」という声を聞くことが多いです。

すると「最初からやりたい仕事できると思うなよ!」という声が大人のみなさんから聞かれますが、仰る通りなのですが、そもそもずっとその会社にいたところで、やりたいことができるわけじゃないということに学生は気づいています。

だって、魅力的な事業をしている企業がないんだもの。

あったとしても、学生に伝わらないし、そもそも新卒採用してないですし。

結局、外に出ていくのは、そこにいる人達に憧れることができないか、接する機会がないこと、

そして、外にいる人達に対しての憧れの方が強いことが要因ではないでしょうか。

だったら、憧れる街にしたら良い。

夢を叶えることができる街にしたら良い。

例えば、起業しやすい環境を作って、実例をどんどん発信したり、

パラレルキャリアの導入を促進して、しっかりやりたいことやってる大人を増やして、

そういう人たちと接する機会を多く設けたり、

あとは稼ぎやすさとか、生活の安定とかをもっと具体的に。

ずっと言っていることですが、

「生活コストが安いから所得が低くても暮らせるまち」

をアピールするのではなく、

「楽しく暮らして所得も高いまち」

をアピールできた方が良いに決まってるじゃないですか。

なんか、今あるものを無理やり魅力として仕立て上げている感じが凄いです。

なければ作っていけば良いんですよ、魅力なんて。

そうすれば、無理にプロモーションビデオとか作らなくても、

自然と人が集まってくるんです。

住みやすい環境に自然と人が集まってできたのが都市なわけで、

そういう根源的な部分に立ち返って作り直すのが、

究極的に移住の促進になると思います。