やまだのーと。

山田の感じたこと、知ったこと、気付いたことのメモ書き。

「はたらくこと」を就活生は楽しんで考えなきゃいけないよ

私は就活生と触れ合う機会が、おそらく他の社会人より多い気がします。

別に採用を担当しているわけでも、大学に勤めているわけでもないのですが、就職活動、とりわけ「はたらく」ということに対して、人よりほんの少しだけ関心が強く、プライベートの時間で学生と話すことが多いんです。

それと、大学生と普段から話していると、自分も学生の頃の若々しい気持ちに戻れる気がするので、少し趣味の要素もあります。

 

今、大学生の新卒における就職・採用市場は売り手市場だと言われています。従来より続く人手不足に少子化の影響も出て、企業の採用意欲が高まっています。特に地方では、首都圏や大都市に就職する若者が多く、人口流出が加速しています。

私の住む熊本を見ると、企業の出す求人数と学生の数は、まだ学生の方が多い気がします。ただ、企業が「採用したい」と思える学生が少ないんですね。だから、内定を複数獲得する学生もいれば、就職が決まらないまま大学を卒業してしまう学生も少なからずいます。

 

そもそも、私は採用市場という言葉があまり好きではありませんし、新卒一括採用もどうかと思うのです。

 

人の就職は、決して商品ではなく、その本人の固有のものであるべきで、過剰に第三者が介入すべきものではないのです。

 

学生と話すと「何をしたいのか分からない」「やりたいことができる企業が地元にはない」という声をよく聞きます。私も学生時代はそうでした。特に目的も無く、推薦枠が空いていたので受験勉強もせずに進学した大学で、目の前の楽しそうなことだけを追いかけて過ごしていましたので、将来ははるか遠くにあるようなイメージを持っていました。結局焦って4年生の3月に滑り込みのように就職して、1カ月で退職してしまいました。その話はまた別としても、結局当時の私も「やりたいこと」が何なのかわかりませんでした。

今の就職活動は、合同説明会やナビサイトで、「こんな仕事がありますよ、さあ選んで下さい」とカタログを広げられているようなものです。カタログをぺらぺらとめくり、品定めしていく、まるでその中からしか選べないように、社会全体で大きな枠組みを作り、学生に強要しているのです。そして、それがさも当然のような雰囲気で、学生たちは就職活動を始めます。

 

私は彼らに、自分の未来はそのカタログの中にしかないだなんて、思ってほしくないんです。

 

そんな思いを学生に伝えた時、返ってきた言葉が、

「でも、だからと言って、それ以外にどうやって就職先を探せば良いんですか」

いつもであれば「そんなのいくらでも方法はあるだろおおお!!!」と、ヒアリングしつつ、ひとつひとつノウハウを教えるところなのですが、問題は学生が無知なことではなく、そうなってしまう環境にあると思いました。

 

学生にはきっと誰かの「仕事観」に触れる機会がないんだ。そう思いました。

どんな人が、どんな気持ちで、どんな仕事をしているのか。お手本となるようなそんな思いに直接ふれたことがないんです。だから、自分自身の仕事に対する考えが持てず、それを実現できる企業がどういった企業なのか見極めて、知っていく機会が失われているのではないでしょうか。

 

それは、きっと、「はたらくこと」に対する閉塞感が蔓延しているからだと思っています。

私も含めて、今の若い社会人は好景気を知りません。生まれた頃にバブルがはじけ、「みんなが頑張れば世の中がよくなる」ことを信じることができず、将来に対する不安ばかり覚えさせられてきました。

ブラック企業や過労死、ワーキングプアなどがトレンドに入り、労働時間は増え、所得は上がらず、税金や出費は増える。そんな話ばかり聞いて過ごしていると「はたらくこと」は魅力でもなく、生きていく上で避けることの出来ない苦行の一つにしか思えなくなります。

そんな中で、「さあ、なにがやりたい」って嫌がらせも良いところですよね。

 

だから、私はカタログはもういらないと思っているんです。

学生時代から、学生の立場で自分たちが面白い、楽しいと思うことで、社会に対して踏み出していける環境って必要だろうなって思います。

どんどん踏み込んでいけば、気づけば就職活動とは違うところで、仕事に結びつくものです。

本当にやりたいことがわかっていれば、就職活動なんて、たぶん、必要ない。

 

もちろん、いまの経済がどう回っているのか、企業とはなんなのか、初めて学ぶきっかけとしては就職活動もありだと思います。それに、就職活動って自分自身と向き合う機会になるので、これまでそういう機会を持てなかった人にとっては非常に良い環境だと思うんです。

大学でよくあるような自己分析講座ってそれが上手く出来ない人のためのもので、万人向けじゃないし、結局無理やり言い訳を考えてるだけになりがちです。マナー講座なんてのも、あいさつとか、身だしなみって、わざわざ大学生が就活で学ぶものでなく、周囲の大人たちが、大人になる前に教えて、自然と身につくもので、成人して初めて学ぶなんて恥じるべきで、危機感こそ覚えなければなりません。

 

もっと、素直に、自分が何をしたいのか、

何に興味があるのか、

何を楽しいと思うのか、

何が嬉しいと思うのか、

何が幸せなのか。

 

大きな声で言えるようになると、「はたらくこと」が明るくハッピーになるのにな、と思います。