やまだのーと。

山田の感じたこと、知ったこと、気付いたことのメモ書き。

地方で働こう!という風潮の本質

地方創生という言葉が広がり、

ふるさと納税やUIJターンなどよく耳にすることが多いです。

私の住む熊本では震災後、「地方創生」と聞くことは少くなりましたが、

最近、少しずつ復旧・復興の合間を縫うかのように再始動しだしたかのように思います。

そりゃ、行政は震災と関係なくその予算を消化しなきゃですしね。

結局のところ、地方創生自体が震災復興になるんです。

復旧フェーズから復興フェーズに移るタイミングで施策を打っていく必要は必ずあります。

 

しかし、そもそも論として、地方創生自体、内閣府がそう呼称して推進し始めただけで、

地域を活性化して良くしていきましょう、とごくごく当然の行政の役割なんですよね。

地方創生という言葉が無くとも、補助金や制度が無くとも、本来やるべきことなんです。

それが上手く出来ず、全国的に見て地方の人口減少や経済の停滞が無視できなくなってきたので、地方創生と銘打った政策が展開されたと認識しています。

そこで、従来の取り組みをしていてもそりゃ変わりませんよね。

 

昨日、熊本県崇城大学の主催で開催された講演会に参加しました。

PORT株式会社の取締役副社長COOである丸山侑佑さんが地方創生に関してお話されました。

同社は地方創生事業に取り組み、

宮崎県日南市という人口5万人ほどの地方都市にオフィスを構え地方創生に取り組んでいます。

印象的だったのが、

誘致企業は大きな雇用を生む工場の誘致に対して、行政は多大な支援策を用意しているため、

若者が働きたいと思うようなITをはじめとする企業に適用される支援が少ないという話でした。

日南市では誘致企業に対しサーバー代に補助を出すなど、IT企業の誘致に歩みよる制度を立ち上げ、若者を対象としたの雇用拡大に動き出したということでした。

シンプルに見えて非常に効果的な手法だと思います。

 

工場やコールセンターが増えて、そこに人が働きにでるのは、おそらく就職難で買い手市場の時代だけではないでしょうか。

現在は人手不足の売り手市場。少子高齢化が進めば進むほどその傾向は顕著になります。

そんななかで関東圏とくらべて所得の低い地方都市に、人件費削減を目的とした地方拠点を儲けて、そこで働くことを是とする若者がいるでしょうか。

給料をもらって働くのに選り好みするなとおっしゃる方も多いと思います。

生活していくことをまず考えろと。

もちろん、それは必要な考え方だと思います。

しかし、しかしですよ。

若者にそれを押し付けようとすれば、出て行ってしまうのは当然じゃないですか。

「所得は低いけど生活コストも低いから暮らしていけるよ」

ってUIJターンを促進する人は言いますが、ふざけんなよ。と思います。

確かに家賃は安いですが、物価はそこまで変わらないと思います。

全国統一価格のコンビニエンスストアも増えていますし、

逆に通信販売の普及で価格競争は都市圏でも激化しています。

逆に車必須な社会というのもコスト掛かってるじゃあないですか。

もし本当に生活コストが低いのだとしても、

所得が増えなければ可処分所得は増えず、消費も増えません。

そうすると、その地域の店舗で売り上げが伸び悩むのもしかたありませんよね。

もちろん、経営次第で繁盛は出来ますが、誰もがそこまでの経営センスあるわけではありませんし。

 

地方創生について語るとき、必要なのは「この街で夢を持って暮らしていけるかい?」って事です。

決して、最低限の暮らしとか、平均的な暮らしが出来ることを基準にしちゃだめなんです。

高望みするなと言われそうですが、「平均的な暮らしが出来ますからこの街で暮らしましょう」って魅力なさすぎでしょう。

「好きな仕事をして、夢を追って、たまには贅沢もしながら暮らしましょう」

ってほうが魅力的じゃないですか。

それこそ夢物語で現実味のない話かもしれませんが、

東京以上に面白い仕事を東京以上に良い待遇できる地方都市を目指すくらいの気持でやらなけりゃ、

若者の心には響かないと思うんですよねー。

どうでしょうか。